- 2008-02-13
- やおい学者セージちゃん
俺はリヒタルゼンの街をやおい女学者・ミントと二人で歩いていた。これからペア狩りに行く予定だ。
アサシンギルドのカイからは『バレンタインデーにデートに誘え』とか命令されてたけど、そんないかにもチョコくれ! みたいな約束をとりつけるのは恥ずかしい。なもんで、バレンタインとは日をずらして、ミントを狩りに誘ってみた。
今回は俺の意志であって、カイは関係ない。いよいよ告白しようと思う。
いざ決意してみると、今まで普通にミントと話してたのに、今日はうまく会話ができない。
「今日はいい天気だな」
ミントがウキウキした様子で答える。
「そうだね〜」
あ……会話、おわっちまった。
あれ……俺、今までコイツとどういう話してたっけ?
そう思ったら、今までの会話の内容とかが思い出せなくなってきた。
なんか呼吸が苦しくなってきたし、歩きにくい感じもしてきた。
お、落ち着け、俺。
アサシンがこれくらいでビビってどうする!?
「ウサタン、右手と右足が一緒に出てるよ」
ミントの言葉で俺はハッと我に返る。
道理で歩きにくいと思ったぜ。
……いらん恥をかいてしまった。
「そうだ、ウサタンにコレあげる〜」
そう言ってミントが取り出したモノは、チョコレートの包み。
こ、これはまさか!?
「一日早いけど、バレンタインデー」
ちょ、チョコ!?
もしかして……告白のチャンス!?
よ、よし、今だ! 言うぞ!
俺は意を決して深呼吸した。
その途端に、街にいた女プリーストの会話が耳に飛び込んできた。
「言っておくけど、コレ、義理だからねっ」
そう言いながら、相方らしい男にチョコを渡している。
思わず俺は言葉を飲み込んだ。
そうか。
俺は重要なことを忘れていた。義理チョコの存在を。
バレンタインにチョコをくれたからって、気があるって訳じゃないんだよな。
ミントのコレは……単なる義理かも?
だったら、チョコもらったからって脊髄反射で告白してもハァ? って感じだよな。
どうする?
「ウサタン?」
俺は我に返った。
目の前ではチョコを差し出したまま、ミントが首をかしげている。
「ウサタン、もしかして、甘いもの苦手?」
俺は慌てて、ミントの手からチョコを受け取る。
「あ、ありがとな! サンキュー!」
家に帰ってからゆっくり食うか、と思ってしまおうとすると、ミントがそれを止めた。
「あ、あのね、ウサタン。今、食べて欲しいんだけど、いいかな?」
「ん? いいけど」
俺は包みを開けると、ハート型の板チョコを口に放り込んだ。
カカオの香りと甘みが口内に広がる。
「うん、うまい」
俺の頭の上から、翼の生えたハートマークが飛んでいった。
なんだこりゃ、と思ったら、どうやらチョコを食べると出る特別なエモーションらしかった。
「あ」
ミントが顔を強張らせて俺を見ている。
ん?
「悪ぃ。もしかして、ハートマークの記念写真撮りたかったのか?」
うわぁ、そこまでは気が回らなかったぜ。
一年に一回しかないイベントなのに、俺って奴は……。
「え、あ、そ、それもあるけど、ウサタン、銀紙も一緒に食べて……」
あれ、本当だ。
俺は銀紙を口の中から引き出した。
道理で奥歯が染みると思ったぜ。
「まさか、一口で丸々食べちゃうなんて思ってなかったよ」
ミントはひきつった笑顔で笑っている。
「悪ぃ。でも、サンキュー」
今日は色々とタイミングが悪いな。
緊張するとこうも調子が狂うものか?
ん? ミントも心なしか気持ちが沈んでいるように見える。
……俺の喜びようが足りなかったのか?
俺は気を取り直して明るく言った。
「チョコなんて貰ったことないから、嬉しくて気が動転しちまった」
「そうなの?」
「ああ。材料集めとか大変なんだろ? 実は俺、甘いモノ好きなんだ。本当、ありがとな」
「うんっ!」
ミントはいつもの嬉しそうな顔に戻った。 おお、フォローが成功したようだ。
……と思って、しばらくたって見てみたら、ミントはまたちょっと表情が暗くなってる。
分からん。何が悪かったんだ?
もしかして、今日は告白とかせずに、狩りだけで済ませたほうがいいのか?
思い悩んでいるうちに、目的の場所・生体研究所の地下1階に着いちまった。
この狩り場の主食はリムーバだ。
一次職のドッペルゲンガー達はちょっと手強いが、まとめて来なければ倒せる。
前衛でなくとも、アルケミやセージでソロ狩りしている人もいる。
「リムーバは火が効くんだって」
ミントがそう言って、俺の武器に火属性の魔法をかけてくれた。
「フレイムランチャー!!」
赤い光が俺のカタールに宿る。
うーん、ペア狩りって感じだ。
俺がターゲットを取ってミントが魔法、といういつものパターンでモンスターを捌いていく。
サクサク倒せていい感じだった。が。
しばらく狩ってたら、女剣士がやってきた。
俺はカタールを振り上げる。が……
あれ?
あたらねぇぇぇぇぇぇぇ!
やべ、こいつ火属性か!
それに気づいたミントが魔法を詠唱し始めた。
「ゴメン、属性かけ直す!」
バキンッ。
えっ。
派手な音をたてて、俺のカタールが真っ二つに割れた。
嘘だろ……こ、壊れた!?
これって……もしかして。
「お、お前、さっきのスキルのLV、全部とってたんじゃないのか!?」
「え……2だけど」
「全部とらないと確率によって武器が壊れることがあるんだよ! 使っちゃ駄目だろ!」
「へっ……? でも、一度も壊れたことないよ!?」
「今まで壊れたことなくても、一応、壊れることがあるってことになってんだよ」
てか、俺、武器がないと弱いんですけど!
俺は裸の拳を連打したけど、こんなダメージじゃ倒せねぇ。
剣士のマグナムブレイクに俺はあっさり倒れちまった。
「うっ、ウサタン!」
……うっ……俺、情けねぇ……。
「ハエで飛べっ、ミント」
俺はそう言ったが、ミントは引かない。
「ウサタンの仇ぃっ! フロストダイバー!!」
なんと、ミントは氷魔法と雷魔法であっさり倒しちまった。
「うさタン、大丈夫?」
ああ、なんか……俺、弱いし、女に助けてもらって……情けねぇ。
「ウサタン、イグ葉で起こすよ?」
あいつが起こそうとしてくれたけど、俺は自分が情けなくて、これ以上、狩りを続ける気分になれなかった。
「……俺、弱いな」
心底、その言葉が出た。フォローのしようもない。
「そ、そんな……」
俺は謝るのがやっとだった。合わせる顔がない。
「悪ぃけど、今日、調子悪いから引き上げていいか?」
「あ……う、うん……」
ミントは弱々しく頷いた。
情けない気持ちと、自己嫌悪でいっぱいだった。
俺は精算アイテムは全部ミントに渡して、お礼の言葉を残し、セーブポイントに戻った。
「はぁ……」
俺はモロクの自分の部屋で椅子に座り、テーブルに突っ伏していた。
今日は告白どころか、ミントにひどいこと言っちまった。
今までこんなことってなかったのに。
目の前には、精錬所で直して貰ったカタールがある。見る度に、心がちくりと痛む。
こんなハズじゃなかったのになぁ。
俺はまたため息をつく。
さっさと仲直りしないと、と思うものの、ケンカしたり告白できなかったり緊張してたりで、今日はもうぐったりだ。
今夜は寝てスッキリして、ミントに謝るのは明日にするか。
俺はベッドに潜り込んだ。
翌日。
日が高くなった頃に目覚めた俺は、昨夜と同じ調子で、机の上に突っ伏していた。
仲直りの言葉とか考えてたら、目が冴えて寝れなかったぜ。
俺はのろのろと出かける準備を始める。ふと、ポケットの中に何かが入っているのに気付いた。
昨日もらったチョコの包装紙と銀紙が丸めて突っ込んであった。
あーあ、せっかくもらったチョコなのに、昨日の俺はこんなにグシャグシャにしてポケットに入れちまってたんだな。
いかに昨日の自分に余裕がなかったかを思い知り、俺はテーブルの上で包装紙を丁寧に引き延ばして折りたたんだ。
もしかして、ミントの調子がおかしかったのはこーゆーぞんざいな扱いを見て傷ついたとか?
そう思いつつ、次に銀紙を折りたたもうとして、俺はあることに気がついた。
チョコを包んでいた銀紙に、何かが彫ってある?
いや、彫ってあるんじゃない。
恐らく、チョコの模様に沿って銀紙が凹凸になっていて、それがレリーフのごとく浮き出ているっぽかった。
銀紙ごと食べちまったから模様なんてほとんど分からないが、凝ったものを作ってくれてたんだな。そりゃ一口で食べてガッカリもする……か?
……ん?
俺はテーブルに銀紙を引き延ばし、まじまじと見つめた。
なんか、模様じゃなくて文字の跡に見える。チョコにメッセージでも入れてたのか。
えーと、読める文字があるな。
「タン 好 き」みたいな。
!?
これは……。
ミントはタンが好き!
よし、仲直りはフェイヨンで本場の焼き肉だ!
……なんて無意味なメッセージをチョコに彫るわけがない。
俺は全身がプルプルと震えてきた。
ひいき目に見ても、
「ウサタン 好き」
じゃないのか?
俺は。
俺は……告白もできず、狩り場でも守れなかった挙げ句にケンカして、女の子に告白までさせちまったのか?
ちきしょう……ミントに会わねぇと!
俺は慌ててモロクを飛び出した。
[> しょんぼりとつづく
アサシンギルドのカイからは『バレンタインデーにデートに誘え』とか命令されてたけど、そんないかにもチョコくれ! みたいな約束をとりつけるのは恥ずかしい。なもんで、バレンタインとは日をずらして、ミントを狩りに誘ってみた。
今回は俺の意志であって、カイは関係ない。いよいよ告白しようと思う。
いざ決意してみると、今まで普通にミントと話してたのに、今日はうまく会話ができない。
「今日はいい天気だな」
ミントがウキウキした様子で答える。
「そうだね〜」
あ……会話、おわっちまった。
あれ……俺、今までコイツとどういう話してたっけ?
そう思ったら、今までの会話の内容とかが思い出せなくなってきた。
なんか呼吸が苦しくなってきたし、歩きにくい感じもしてきた。
お、落ち着け、俺。
アサシンがこれくらいでビビってどうする!?
「ウサタン、右手と右足が一緒に出てるよ」
ミントの言葉で俺はハッと我に返る。
道理で歩きにくいと思ったぜ。
……いらん恥をかいてしまった。
「そうだ、ウサタンにコレあげる〜」
そう言ってミントが取り出したモノは、チョコレートの包み。
こ、これはまさか!?
「一日早いけど、バレンタインデー」
ちょ、チョコ!?
もしかして……告白のチャンス!?
よ、よし、今だ! 言うぞ!
俺は意を決して深呼吸した。
その途端に、街にいた女プリーストの会話が耳に飛び込んできた。
「言っておくけど、コレ、義理だからねっ」
そう言いながら、相方らしい男にチョコを渡している。
思わず俺は言葉を飲み込んだ。
そうか。
俺は重要なことを忘れていた。義理チョコの存在を。
バレンタインにチョコをくれたからって、気があるって訳じゃないんだよな。
ミントのコレは……単なる義理かも?
だったら、チョコもらったからって脊髄反射で告白してもハァ? って感じだよな。
どうする?
「ウサタン?」
俺は我に返った。
目の前ではチョコを差し出したまま、ミントが首をかしげている。
「ウサタン、もしかして、甘いもの苦手?」
俺は慌てて、ミントの手からチョコを受け取る。
「あ、ありがとな! サンキュー!」
家に帰ってからゆっくり食うか、と思ってしまおうとすると、ミントがそれを止めた。
「あ、あのね、ウサタン。今、食べて欲しいんだけど、いいかな?」
「ん? いいけど」
俺は包みを開けると、ハート型の板チョコを口に放り込んだ。
カカオの香りと甘みが口内に広がる。
「うん、うまい」
俺の頭の上から、翼の生えたハートマークが飛んでいった。
なんだこりゃ、と思ったら、どうやらチョコを食べると出る特別なエモーションらしかった。
「あ」
ミントが顔を強張らせて俺を見ている。
ん?
「悪ぃ。もしかして、ハートマークの記念写真撮りたかったのか?」
うわぁ、そこまでは気が回らなかったぜ。
一年に一回しかないイベントなのに、俺って奴は……。
「え、あ、そ、それもあるけど、ウサタン、銀紙も一緒に食べて……」
あれ、本当だ。
俺は銀紙を口の中から引き出した。
道理で奥歯が染みると思ったぜ。
「まさか、一口で丸々食べちゃうなんて思ってなかったよ」
ミントはひきつった笑顔で笑っている。
「悪ぃ。でも、サンキュー」
今日は色々とタイミングが悪いな。
緊張するとこうも調子が狂うものか?
ん? ミントも心なしか気持ちが沈んでいるように見える。
……俺の喜びようが足りなかったのか?
俺は気を取り直して明るく言った。
「チョコなんて貰ったことないから、嬉しくて気が動転しちまった」
「そうなの?」
「ああ。材料集めとか大変なんだろ? 実は俺、甘いモノ好きなんだ。本当、ありがとな」
「うんっ!」
ミントはいつもの嬉しそうな顔に戻った。 おお、フォローが成功したようだ。
……と思って、しばらくたって見てみたら、ミントはまたちょっと表情が暗くなってる。
分からん。何が悪かったんだ?
もしかして、今日は告白とかせずに、狩りだけで済ませたほうがいいのか?
思い悩んでいるうちに、目的の場所・生体研究所の地下1階に着いちまった。
この狩り場の主食はリムーバだ。
一次職のドッペルゲンガー達はちょっと手強いが、まとめて来なければ倒せる。
前衛でなくとも、アルケミやセージでソロ狩りしている人もいる。
「リムーバは火が効くんだって」
ミントがそう言って、俺の武器に火属性の魔法をかけてくれた。
「フレイムランチャー!!」
赤い光が俺のカタールに宿る。
うーん、ペア狩りって感じだ。
俺がターゲットを取ってミントが魔法、といういつものパターンでモンスターを捌いていく。
サクサク倒せていい感じだった。が。
しばらく狩ってたら、女剣士がやってきた。
俺はカタールを振り上げる。が……
あれ?
あたらねぇぇぇぇぇぇぇ!
やべ、こいつ火属性か!
それに気づいたミントが魔法を詠唱し始めた。
「ゴメン、属性かけ直す!」
バキンッ。
えっ。
派手な音をたてて、俺のカタールが真っ二つに割れた。
嘘だろ……こ、壊れた!?
これって……もしかして。
「お、お前、さっきのスキルのLV、全部とってたんじゃないのか!?」
「え……2だけど」
「全部とらないと確率によって武器が壊れることがあるんだよ! 使っちゃ駄目だろ!」
「へっ……? でも、一度も壊れたことないよ!?」
「今まで壊れたことなくても、一応、壊れることがあるってことになってんだよ」
てか、俺、武器がないと弱いんですけど!
俺は裸の拳を連打したけど、こんなダメージじゃ倒せねぇ。
剣士のマグナムブレイクに俺はあっさり倒れちまった。
「うっ、ウサタン!」
……うっ……俺、情けねぇ……。
「ハエで飛べっ、ミント」
俺はそう言ったが、ミントは引かない。
「ウサタンの仇ぃっ! フロストダイバー!!」
なんと、ミントは氷魔法と雷魔法であっさり倒しちまった。
「うさタン、大丈夫?」
ああ、なんか……俺、弱いし、女に助けてもらって……情けねぇ。
「ウサタン、イグ葉で起こすよ?」
あいつが起こそうとしてくれたけど、俺は自分が情けなくて、これ以上、狩りを続ける気分になれなかった。
「……俺、弱いな」
心底、その言葉が出た。フォローのしようもない。
「そ、そんな……」
俺は謝るのがやっとだった。合わせる顔がない。
「悪ぃけど、今日、調子悪いから引き上げていいか?」
「あ……う、うん……」
ミントは弱々しく頷いた。
情けない気持ちと、自己嫌悪でいっぱいだった。
俺は精算アイテムは全部ミントに渡して、お礼の言葉を残し、セーブポイントに戻った。
「はぁ……」
俺はモロクの自分の部屋で椅子に座り、テーブルに突っ伏していた。
今日は告白どころか、ミントにひどいこと言っちまった。
今までこんなことってなかったのに。
目の前には、精錬所で直して貰ったカタールがある。見る度に、心がちくりと痛む。
こんなハズじゃなかったのになぁ。
俺はまたため息をつく。
さっさと仲直りしないと、と思うものの、ケンカしたり告白できなかったり緊張してたりで、今日はもうぐったりだ。
今夜は寝てスッキリして、ミントに謝るのは明日にするか。
俺はベッドに潜り込んだ。
翌日。
日が高くなった頃に目覚めた俺は、昨夜と同じ調子で、机の上に突っ伏していた。
仲直りの言葉とか考えてたら、目が冴えて寝れなかったぜ。
俺はのろのろと出かける準備を始める。ふと、ポケットの中に何かが入っているのに気付いた。
昨日もらったチョコの包装紙と銀紙が丸めて突っ込んであった。
あーあ、せっかくもらったチョコなのに、昨日の俺はこんなにグシャグシャにしてポケットに入れちまってたんだな。
いかに昨日の自分に余裕がなかったかを思い知り、俺はテーブルの上で包装紙を丁寧に引き延ばして折りたたんだ。
もしかして、ミントの調子がおかしかったのはこーゆーぞんざいな扱いを見て傷ついたとか?
そう思いつつ、次に銀紙を折りたたもうとして、俺はあることに気がついた。
チョコを包んでいた銀紙に、何かが彫ってある?
いや、彫ってあるんじゃない。
恐らく、チョコの模様に沿って銀紙が凹凸になっていて、それがレリーフのごとく浮き出ているっぽかった。
銀紙ごと食べちまったから模様なんてほとんど分からないが、凝ったものを作ってくれてたんだな。そりゃ一口で食べてガッカリもする……か?
……ん?
俺はテーブルに銀紙を引き延ばし、まじまじと見つめた。
なんか、模様じゃなくて文字の跡に見える。チョコにメッセージでも入れてたのか。
えーと、読める文字があるな。
「タン 好 き」みたいな。
!?
これは……。
ミントはタンが好き!
よし、仲直りはフェイヨンで本場の焼き肉だ!
……なんて無意味なメッセージをチョコに彫るわけがない。
俺は全身がプルプルと震えてきた。
ひいき目に見ても、
「ウサタン 好き」
じゃないのか?
俺は。
俺は……告白もできず、狩り場でも守れなかった挙げ句にケンカして、女の子に告白までさせちまったのか?
ちきしょう……ミントに会わねぇと!
俺は慌ててモロクを飛び出した。
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