- 2007-02-12
- やおい学者セージちゃん
臨時公平で知り合った、謎のうさみみ女セージ。
ウサシンが好きで、自分で本を書いて出すくらい好きらしい。
どんな本かと言うと、薄っぺらくて高くてエロイ本だ。
オレにはそれしか言えない。
その後の展開はまぁ微妙なとこなんだが、そいつにつきまとわれるようになった。
……ストーカーかよ!
まぁ、どうせ暇だし別にいいんだけどよ。
その日もプロンテラで露店を見回ってたんだが、どうも後ろから誰かがつけてくる。
アサシンになってから、こういうのには敏感になっちまった。
こっそり尾行してるつもりなんだろうけど、そこの道具屋の窓ガラスにバッチリ映ってるんだよな、銀髪ショートボブのうさみみセージが。
シーフギルドに入ってれば、こういうテクニックも教えてもらえるんだけど、セージじゃなあ。
よーし、ちょっとからかってやるか。
オレは早足で歩き出す。大通りを抜け、人気のない裏通りへ。
向こうも慌てて早足でついてくるけど、アサシンのほうが歩くの早いからな。
角を曲がって、アサシンのスキル・ハイディングで姿を消す。
少し遅れて、奴が角を曲がってきた。
周りを見渡し、小柄な身体を立ち往生させている。
「あれー? ウサタン、見失っちゃった」
オレはウサタンなのかよ。
まあそれはいい。オレはスマイルマスクを頭の後ろにつけ、頭装備も背中側にウサミミが向くように付け替える。
こうすると、背中に顔が180度向いた怪奇男の出来上がりだ、オレって頭いいー。
そして、ハイディングを解く。
「おいっ」
女セージに背中を向けて呼びかける。
奴がこちらを向く気配。息を呑む音が聞こえた。
「ひっ」
「バックステップ!!」
オレは背中を向いたまま、一気に間合いを詰める。
背中側に向いた笑顔の仮面に急接近され、奴は悲鳴をあげて逃げ出した。
オレはその後を追う。
「バックステップ!! バックステップ!!」
「きゃぁぁああぁぁぁ〜〜〜〜〜顔が180度回転した男が背中を向けたまま猛スピードで追ってくるぅぅぅ〜〜〜〜」
……逃げてる割には、いやに冷静で説明的なセリフだな。
あ、セージだからか。
べちっ。
女セージが転んだ。
背中を向けて追いかけてたから、それに気付くのが遅れた。
「バックステッ……」
オレは後ろ向きのまま、セージの上に転倒する。
なんか、セージの肩についてる車輪みたいな輪っかが思い切り後頭部に当たった。超イテっ。
「きゃ〜〜〜〜〜」
セージが絶叫した。
「何だ!」
「おい、どうした!?」
「女の悲鳴が聞こえてきたぞ!」
街の警備兵や騎士団の衛兵達がわらわらと集まってくる。
や、やべっ。
人気のない路地裏で、怖がっている女セージを押し倒しているオレ。
間違いなく犯罪者だろ!
とりあえず、誤解を解かねば!
オレはマスクを外してウサミミも直し、セージに向き直る。
「お、おい、オレだっ」
と言った途端。
「シールドチャージ!!」
太い女の声がして、自警団のひとりから盾が飛んできて吹き飛ばされた。
「ぶっ」
地面に尻モチをついたオレは、屈強なSTR騎士に数人がかりで押さえ込まれた。
「お嬢さん、大丈夫ですか?」
倒れたセージを、ごっつい女クルセイダーが助け起こす。
「あっ、あのっ……」
戸惑うセージ。
「この変質者め! 話は牢屋でゆっくり聞かせてもらおうか!」
オレは騎士のひとりに乱暴に腕を捻り上げられ、手錠をかけられると、荷物のようにペコペコに乗せられた。
う、うわー、マジかよ! 弁解の余地もないのかよ!
……こうしてオレは、一晩プロ城の地下に閉じこめられ、尋問を受けた。
結局、女セージが理由を話して、翌朝に釈放されたけどな。
ああもう、痴漢に間違えられたなんて、当分プロには行けねー。
その後、プロでは『顔を180度回転させて背中を向けたまま猛スピードで追ってくる男』の都市伝説が流行したらしいけど、まぁどうでもいいわな。
[>本当にどうでもいいな。
ウサシンが好きで、自分で本を書いて出すくらい好きらしい。
どんな本かと言うと、薄っぺらくて高くてエロイ本だ。
オレにはそれしか言えない。
その後の展開はまぁ微妙なとこなんだが、そいつにつきまとわれるようになった。
……ストーカーかよ!
まぁ、どうせ暇だし別にいいんだけどよ。
その日もプロンテラで露店を見回ってたんだが、どうも後ろから誰かがつけてくる。
アサシンになってから、こういうのには敏感になっちまった。
こっそり尾行してるつもりなんだろうけど、そこの道具屋の窓ガラスにバッチリ映ってるんだよな、銀髪ショートボブのうさみみセージが。
シーフギルドに入ってれば、こういうテクニックも教えてもらえるんだけど、セージじゃなあ。
よーし、ちょっとからかってやるか。
オレは早足で歩き出す。大通りを抜け、人気のない裏通りへ。
向こうも慌てて早足でついてくるけど、アサシンのほうが歩くの早いからな。
角を曲がって、アサシンのスキル・ハイディングで姿を消す。
少し遅れて、奴が角を曲がってきた。
周りを見渡し、小柄な身体を立ち往生させている。
「あれー? ウサタン、見失っちゃった」
オレはウサタンなのかよ。
まあそれはいい。オレはスマイルマスクを頭の後ろにつけ、頭装備も背中側にウサミミが向くように付け替える。
こうすると、背中に顔が180度向いた怪奇男の出来上がりだ、オレって頭いいー。
そして、ハイディングを解く。
「おいっ」
女セージに背中を向けて呼びかける。
奴がこちらを向く気配。息を呑む音が聞こえた。
「ひっ」
「バックステップ!!」
オレは背中を向いたまま、一気に間合いを詰める。
背中側に向いた笑顔の仮面に急接近され、奴は悲鳴をあげて逃げ出した。
オレはその後を追う。
「バックステップ!! バックステップ!!」
「きゃぁぁああぁぁぁ〜〜〜〜〜顔が180度回転した男が背中を向けたまま猛スピードで追ってくるぅぅぅ〜〜〜〜」
……逃げてる割には、いやに冷静で説明的なセリフだな。
あ、セージだからか。
べちっ。
女セージが転んだ。
背中を向けて追いかけてたから、それに気付くのが遅れた。
「バックステッ……」
オレは後ろ向きのまま、セージの上に転倒する。
なんか、セージの肩についてる車輪みたいな輪っかが思い切り後頭部に当たった。超イテっ。
「きゃ〜〜〜〜〜」
セージが絶叫した。
「何だ!」
「おい、どうした!?」
「女の悲鳴が聞こえてきたぞ!」
街の警備兵や騎士団の衛兵達がわらわらと集まってくる。
や、やべっ。
人気のない路地裏で、怖がっている女セージを押し倒しているオレ。
間違いなく犯罪者だろ!
とりあえず、誤解を解かねば!
オレはマスクを外してウサミミも直し、セージに向き直る。
「お、おい、オレだっ」
と言った途端。
「シールドチャージ!!」
太い女の声がして、自警団のひとりから盾が飛んできて吹き飛ばされた。
「ぶっ」
地面に尻モチをついたオレは、屈強なSTR騎士に数人がかりで押さえ込まれた。
「お嬢さん、大丈夫ですか?」
倒れたセージを、ごっつい女クルセイダーが助け起こす。
「あっ、あのっ……」
戸惑うセージ。
「この変質者め! 話は牢屋でゆっくり聞かせてもらおうか!」
オレは騎士のひとりに乱暴に腕を捻り上げられ、手錠をかけられると、荷物のようにペコペコに乗せられた。
う、うわー、マジかよ! 弁解の余地もないのかよ!
……こうしてオレは、一晩プロ城の地下に閉じこめられ、尋問を受けた。
結局、女セージが理由を話して、翌朝に釈放されたけどな。
ああもう、痴漢に間違えられたなんて、当分プロには行けねー。
その後、プロでは『顔を180度回転させて背中を向けたまま猛スピードで追ってくる男』の都市伝説が流行したらしいけど、まぁどうでもいいわな。
[>本当にどうでもいいな。
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